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バルセロナのようす index [2000-2001 in Barcelona]

 8ヶ月のプラハ滞在に続いて,2000年末にスペイン東部カタルーニャの首都バルセロナに移りました.町の様子,またいろいろな関連情報について,プライベート関連から渡航情報まで思いつくまま書きつづりました.

バルセロナのクリスマス(2001.1.12公開)

バルセロナ動物園(2001.1.16公開)

オリンピックスタジアム(2001.1.16公開)

カタルーニャの民族舞踊・サルダーニャ(2001.2.28加筆)

バルセロナのウォーターフロント・バルセロネータ(2001.1.26公開)

サグラダ・ファミリア(聖家族教会)(2001.2.16日公開)

スペインのコインについて(2001.2.20日公開)

スペインで日々飲んでいたワインについて(2001.3.1公開)

バルセロナの凱旋門(2001.3.6公開)

モデルニスモ建築の華・オスピタル・サン・パウ(2001.3.6公開)

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G.Varga/バルセロナ管弦楽団 ブラームス交響曲第1番他(L'Auditori de Musica) [2000-2001 in Barcelona]

G.Varga指揮 バルセロナ管弦楽団 ブラームス交響曲第1番他(2001年3月4日(日) L'Auditori de Musica)

公式ページはこちら

 帰国まで間がないこの日,本当はコンサートなど行くつもりはなかったのだが,このオケのシリーズの第17回になるこのプログラムに,世にも珍しい Bass Trombone の協奏曲があるというので,無理に出かけたのであった.

 それは Amargos というスペインの作曲家の作品で,今回が初演だったようである.ソリストはこのオケのバストロ奏者・Raul Garcia.前回のマーラーを聴いて,そんなに期待をしてはいなかったのだが.

 曲は3楽章構成,急緩急になっている.1楽章はそれでも比較的おとなしめ.普通クラシックの奏者はスライドを使ったビブラートをしないのだが,それを多用,むしろそうした奏法を得意とするジャズの雰囲気を出そうとしているようだ.実際この作曲家もジャズ系で大いに認められた人らしい.プラハで見たオペラ Faidra の作曲者もそうだったし,W.マルサリス(プラハで 「All Rize」 を聞いた),すこしブームはさめたかもしれないが Piazzora もなのだが,クラシック,という枠に閉じこもることは良くないと思う.その点では楽しい曲であった.2楽章とともに,すこし現代音楽らしく,音階としては奇妙だが,演奏してみたいと思うようなメロディを奏でていたとおもう.例によって3楽章は「技巧的に勝負」みたいな楽章で,私が演奏するには多少苦しいなとも思ったが,音域的にもバストロとして妥当(中央ハから見て2オクターブ半下から1オクターブ上まで)なもので,まあ何とかなるだろう.だが,困ったのはバックのオケだ.まず編成は,木管がフル3管(Piccolo, Cor Ingle, Bass Cl, Contra Fg),金管もフル4管(トランペットも!).打楽器は5人掛かりで,Timpani の他にBass Dr. Snare Dr.,合わせCymbal,Stand Cymbal 2つ,マリンバとヴィブラフォーン,グロッケン,さらにピアノとハープ.当然対抗して弦は14-13-12-11-8 という大きさ.でもまだそれはともかく,現代音楽らしく不協和音をどんどん使う.だからメロディに明暗の色があるのに,全曲を通じて暗いイメージがつきまとって,演奏する側はともかく,聴く側には心地よい物とは思いにくい曲であった.どうもトロンボーン,しかもバストロなんてのは,まともな曲はないと思わなくてはいけないのかもしれない.

 ソロの演奏そのものは,結構楽しめた.席が悪く,日本式に言えばオープン・ステージの上手側,ちょうどソリストはベルに隠れて吹いている顔が見えないところだったのだが,スローのメロディでの音色の使い方を中心とする歌い方や,中音から最低音までの均一な音色など,楽しく聴くことが出来た.早く日本に帰って,ラッパが吹きたい,と思うこの頃である.

 メインはブラ1.もちろんオケも指揮者もこの曲をよくわかっているのだろうが,謝肉祭週間の日曜のマチネ,午前11時から開演,前夜7時からコンサートをやった後だから,すこし緊張感が崩れていたのか,オケで和音を壊すことはなかったものの,飛び出しが結構目立った.これまでの関係がすでに深いためか,指揮者がオケを信頼していて,その指揮ぶりは本当に清々しく,また演奏も高潔な感じの演奏で良かったのだが.1曲目はサンサーンスのなんかの序曲.特にコメントはない.きれいだった.

G.ベルティーニ/バルセロナ管弦楽団 マーラー交響曲第6番他( L'Auditori de Musica) [2000-2001 in Barcelona]

G.ベルティーニ指揮 バルセロナ管弦楽団 マーラー交響曲第6番他(2001年2月17日(土) L'Auditori de Musica)

 音楽においてスペインは特異な地方だと思う.民族音楽は盛んで,たとえばフラメンコなんていうのが有名だ(バルセロナではあまり見かけないが).歴史上多くの作曲家たちがスペインという,ヨーロッパでは西のはずれのこの地域にあこがれを持っていたのも確かだ.古い時代では,たとえばモーツアルト「フィガロの結婚」,ロッシーニ「セビリアの理髪師」,すこし新しくなればビゼー「カルメン」.もっと新しい時代なら「スペイン奇想曲・スペイン狂詩曲」という曲を色々な作曲家が書いているのだから,言うまでもない.またさらに古い時代,つまり今では古楽として演奏される曲目でも,ここは正に宝庫だと言えよう.先日のコンサートもそうだ.だが,それと比べると,スペインの作曲家はそう多くないような気がする.また演奏についてもそうだ.スペイン人の演奏家をどのくらい知っているだろうか?またスペインのオケの演奏を,例えば我々日本人で聴いたことがある人はどのくらいいるのだろうか.たしかにオペラも Liceu 劇場があって,少なくともヨーロッパではとても有名である.またP.カザルスが活動を始めたところとしても知られている.しかしここのオケは?スペイン国立管弦楽団やカタルーニャ州立バルセロナ管弦楽団の演奏を,CDでも聴いたことがある人がどのくらいあるだろうか.私は名前は聞いたことがあったが,実際に音を聞くのは初めてであった.

 指揮者のG.ベルティーニは,私は名前しか知らないが,日本でも何度も演奏している有名な指揮者だ.確か都響だったと思うが,マーラー・チクルスをやっていたような気がする.そしてこの日の曲目はメインがマーラーの6番.

 そんなことで楽しみにしていった演奏会は,運良く,私がもっとも好きな席を取ることが出来た.最後列の中央である.このホールは天井が高いが,最後列まで行けばそう高いわけではない.そうすると,オケの音の時間差が調整され,同時に鳴りの不均一さがはっきりわかるので,この席は好きである.

 さて,1曲目はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の3番である.ごぞんじの名曲,ソリストはルーマニア出身のA.Tomescu という人.流麗に弾きこなす主部も良かったが,重音を駆使したカデンツァには,本当に感服した.アンコールの(私はよく知らない)無伴奏曲も,本当にブラボーだった.

 そしてメインはマーラー.オケは弦が8型(1st16人から,順に2人ずつ減らして,ベースは8人),管は譜面通りの編成.開演前にステージ上では,1楽章のラッパのソロをずいぶん練習していた.まあ気持ちはわかる.あれは重要だし,例えば5番と比べてもはるかに難しい.始まった.最初の低弦の刻みから,本当に充実したいい音がなるオケだ.指揮者の力量も,その日の演奏が期待できるに違いない,とそのときに確信できた.多少私が思うのとは違う解釈もあったが,それは好みだ.少なくとも文句を付けるようなことではない.多少,ラッパとホルンのソロの音程が気になったが,まあ仕方がないだろう,比較の対象はシカゴ響なのだから.ただ・・・このレベルの演奏であるなら,打楽器のトラのレベルが低かったような気がする.シンバルやグロッケンに少々難があった.仕方がないか,その辺は.それからケチを付けるなら(これはマーラーでは常にあることなのだが)弦を大きい編成にして,金管が吹きまくり,打楽器が叩きまくるのに対し,木管の強音が弱すぎる.特にクラリネットやフルートがぴゅーっと聞こえて欲しいところがあって,譜面を見ればクラリネットのベルアップ,なんて書いてあるのにもかかわらず,聞こえないので物足りない.それから1楽章のトロンボーンの Secco の Tutti に音程が「ない」.良い悪いではなくて「ない」.一緒に演奏するティンパニの音程が「ある」のと比べると,どうも気になる.これはヨーロッパのオケではありがちなことで,仕方がないかも知れないが,楽器の特性から言ってトロンボーンはこの点だけは難しい楽器なのである(詳しく知りたい方には直接ご説明します).

 関係がないが,このオケはフルート,オーボエ,ファゴット,ティンパニの首席奏者が女性であった.フルートは小柄な人.だがそれが音量に関係したとは全く思わない.物足りなく思ったのは全員男性のクラリネットが一番だから.ティンパニは2人だが,その女性がメインの(おそらく皮もしくは模造の皮のヘッド)パートを,もう1人がプラスチックのヘッドの楽器を担当していて,この対比も良かった.ああいうメインのティンパニがあって,よく鳴る弦セクションがさらに良いのかも知れない.

 全体的には,ベルティーニの音楽が十二分に披露され,とても満足出来る演奏会であった.この指揮者も偉い人なんだなぁという感じ.7時から始まったこの日の演奏会は,9時半前に終わったのだが,3楽章が終わったところで帰る人がずいぶん目立った.おそらく食事の約束か何かあるのだろう.演奏が悪くて気に入らなかったのだとは思えなかった.

 全くの余談だが,私がこのマーラーの6番を演奏したのは,今から16年前である.当時は1ドル=260円ほど,今ほどアマチュア・オーケストラがどんどん外国に行くということはない時代であるが,その85年2月,落成したばかりのブダペスト・コングレスホールと,ウィーン楽友協会大ホールで演奏させてもらったのであった.そしてその演奏旅行に続いて仲間だけで少しヨーロッパ観光をした.その行程で初めてここバルセロナに来た.そんなこんなで思い出が重なって,とても楽しい夜だった.

J.Savall & La Capella Reial (L'Auditri, Barcelona) [2000-2001 in Barcelona]

J.Savall & La Capella Reial (2001年2月14日 L'Auditri, Barcelona)

 ここバルセロナに年末(世紀末)に来て,最初に2つオペラを見たのだが,その後全く音楽に触れる機会がなかった.まあその理由は色々あるのだが,どうも何だか気合いが入らない,というのが正直なところである.建築物としても有名なカタルーニャ音楽堂では,あまりパッとしたコンサートがないし,Liceu 劇場はもうチケット完売.そんなわけで遠ざかっていたのだが,ふとしたことから L'Auditori のパンフレットを目にしたところ, J.Savall という名前を見つけた.古楽ファンならもちろんしっているであろう.Hesperion XX を率いて,古楽界に名をとどろかすスターの1人である.

と偉そうに書いたのだが,実は私自身はずっと長い間よく知らなかった.古楽の世界というのがあることは薄々知っていたのだが,日本では残念ながらあまり紹介されていないと言うべきだろう.だが数年前,リュート&ヴィオラ・ダ・ガンバの奏者として,また自身の楽団 La Brilliante を率いてフランス・ストラスブールを拠点に活躍する音楽家,下山恭正氏との出会いから,この分野に改めて興味を持つこととなった.実際,ラッパ吹きの我々にとっては,18世紀頃までの曲にも重要なものが多い.下山氏に出会った後で探してみてわかったのだが,私はそのときすでに,この J.Savall & Hesperion XX による G.Gabrieli などのイタリアの作曲家のアルバムを持っていて,結構気に入っていたのだった.下山氏によればヨーロッパでは今やオリジナル楽器による古楽のCDは,新しく出されるCDの4割を占めるまでに至っている,というのだが,実際にこのバルセロナのCDショップに行ってみると確かに古楽のジャンルがとても充実していた.そんな経緯があって,すぐに飛びついたこの演奏会であった.

 さて,コンサートの感想の前に,このコンサートホールについて.街の中心・カタルーニャ広場から地下鉄で3駅目とう近さだが,そこには新しく作られた広い道路があり,何だか殺風景なところである.はっきりはわからないが,出来てからそう経っていないものである.2000人は楽に収容できるであろうホール.コンクリート構造に,木造のホールがすっぽり入っているような感じ,ホワイエはコンクリートの打ちっ放しが見えるが,大いに斬新な作りである.内部も白木調の明るいホール.とても音がよく響く.これなら古楽のコンサートでもOKだろう.カタルーニャ州立バルセロナ管弦楽団が本拠にしている.このオケについては17日のコンサートの感想で合わせて述べる.

 この日の編成はヴィオラ・ダ・ガンバ3(音域の違う3種類)ヴィオローネ,コントラバス.ギター2(1人はテオルブと持ち替え)打楽器2,チェンバロ&オルガンが1.歌は声質の違うソプラノが2,コントラテナー(アルト,ちゃんと男性)が2,テノール,バリトン,バス各1であった.曲はオールスペインプログラムで,主に16世紀の音楽.

 もう感想を言いようがない.おお,やってくれるか,という感じ.もちろん Savall 自身がバリバリ弾きまくることもあるのだけれど,それだけではない.ギターのメインの若いお兄ちゃん R.Lislevand は一見「あのねのね」の清水国明みたいだけど,まあとにかく魅せてくれる.彼のソロに対する拍手は絶大.下手にフラメンコなんか見に行かなくても,もう充分スペインを味わえた,という感じ.サイドの X.Diaz との掛け合い,テオルブとのアンサンブルも楽しかったし,コントラバス B.Kjellermyr との掛け合いなんて,完全にあれはジャズのセッションと同じ.それから3人のヴィオラ・ダ・ガンバとヴィオローネの「リュートと近い」と言われる響きの良さも充分楽しめた.打楽器のひげのおじさん P.Estevan は,最初はすこしバランスが悪かったけど,太鼓2種類だけでまあ色々な色を出してくれて,good.もう1人の打楽器 A.Gonzalez-Campa はカスタネットやタップを聞かせてくれて,とても楽しかったし,さらに良かったのは,鈴を振ったとき.ノリってこれだな,という感じの演奏.簡単に見えるけど,あのセンスはすごいと思った.歌はいろいろあって,特にホールが大きすぎるので,最初はすこし古楽の発声には厳しい感じもしたけど,だんだん乗ってきて,アンサンブルもきれいだったし,ソロも楽しめた.とにかく音程が良いというか,響きがきれいだった.ホールのせいでオルガンが聴きにくかったのが残念だけど,聞こえてくるところではなかなか良かったと思う.

 Bravo Service もいたけど,本当にそう言ってやりたい演奏だった.1曲のアンコールの後,ホールを出て自然とにんまりしてしまう自分が楽しかった.

 関係ないが,この国では平日のコンサートは普通夜9時からのようである.街の中心のオペラハウス・リセウは8時半から.まあ8時までがオフィスタイムだから当然か.でも終演が11時半近くで,そのころにはすでに地下鉄は終電後,というのも面白い.ほとんどの人は車で来ているようで,終演に合わせてタクシーが列をなす,ということもなかった.雨が降って,傘を持っていなかった私にはタクシーを捕まえるまでの時間がすこし辛かった.

バルセロナのウォーターフロント [2000-2001 in Barcelona]

バルセロナは海に面しており,港は貿易港としても,漁港としても栄えています.
(画像をクリックすると拡大されます)

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ここはバルセロネータと呼ばれる海岸です.街の中心街・ランブラス通りをまっすぐ行くと,港に着きますが,そこから少し行くとこのような風景が広がります.オリンピックを機にこのウオーターフロントが開発され,この砂浜も小さくなったそうですが,シーズンオフということもあり,人々は静かに日光浴をしています.

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このように港はきれいに整備されています.

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中央に見えるのが,ランブラス通りの終点にあるコロンブスの像です.「あっちがアメリカだ!」

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この日のメインの目的は,ぴよのしんとこのロープウェイに乗ることでした.

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この港は貿易港として,また漁港としても重要な役割を持っていますが,同時にヨットハーバーもあり,人々と海のつながりを感じます.

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この中央に見えるのがショッピングセンター.その向こう側には水族館もあります.

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ロープウエイの窓から眺める港はなかなか素敵です

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このロープウェイの終点はモンジュイックの丘.ここからは市内が一望できます.

zoo-barcelona [2000-2001 in Barcelona]

バルセロナ動物園に行って来ました.

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有名なのはこの白ゴリラ君です.決して着色でもぬいぐるみでもない,正真正銘の白ゴリラです.


特別な動物はこの白ゴリラ君だけですが,どの動物も非常に開放的な環境で飼われていて,何か楽しそうです.

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特に珍しいわけでもない孔雀さんなのですが,

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柵やオリの中にいるわけではなくて,こうして通路を堂々と歩いています.触ることも出来ます.

スペインのワイン [2000-2001 in Barcelona]

フランス,イタリアとはすこし毛色が違いますが,スペインもワインの名産地です.特に Rioja (リオハ)地方の物は有名ですし,スパークリングワイン,kava も有名です.

 地元の人に言わせると,フランスのワインは酸味が強いが,スペインはもっと太陽に恵まれるので,リッチだといいます.じゃあ,イタリアは?と聞くと「ありゃあジュースだ」と.まあお国自慢はともかくとして,楽しいワインが多いです.

 愛飲しているワインをすこし紹介しましょう.

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この最初の写真は,中央に見えるマークにあるように,「CUNE」と呼ばれています.CVNE はこの Campania vinicola del Norte de Espana(北スペインワイン会社?)の略です.このラベルは96年ものですが,グレードが上の物.普段はこれの下の方のグレードの98年物を飲んでいます.大体スーパーで買って1000pts程度です.下のグレードの96年物は全くいただけないので,この上のグレードの96年物も,詳しい人から見れば大したことはないのでしょうが,これまでスペインで飲んだものでは最高うです.それでも結構高いレストランで,これが4000ptsぐらいでしたから,日本と比べれば本当に安いと言えます.

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この2つ目の方は,リオハではなくて Navarra (ナバラ)という,隣の地区の物です.これは800ptsぐらい.でも普段飲むには充分です.白ワインやロゼも色々ありますが,そのうちまた気に入ったものをここに紹介したいですね.


スペインのコイン [2000-2001 in Barcelona]

大した話ではないのですが,欧米人の発想と日本人の発想について思ったことがあります.

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これがスペインの硬貨の全種類です.右から順に 1pts(ペセタ),5,10,25,50,100,200,500 です.画像がいまいちですが,見ると交互に金色と銀色になっています.ところが銀色=1,10,50,200の 硬貨はほとんどお目にかかれません.ほとんど金色のものばかりです.たとえばおつりが 50pts だとしても,普通は穴の開いた 25 が2枚来ます.この25の硬貨がポピュラーなので,店の価格もビール1杯 275pts などという,日本では考えられないような形の値段がよく見受けられます(値段も安いですが).そしてアバウトなのは,1ペセタ単位で値段を書いているにもかかわらず,結構5ペセタ以下は切り上げ・切り捨てが勝手に行われるということ.1円単位まできっちり,という日本とは違って,大らかです.

 これを見ていて思い出したこと.実は発行されてからずいぶん日が経つ2000円札を,先日やっと見ることが出来ました.どうも日本ではあまり普及していないとのこと.私はこの硬貨を見ていて,気づきました.

 欧米人は2つ,4つ,/2つ割り,4つ割りという概念が得意である.

25ペセタという額のコインも,Quater です.実際,アメリカの25セント硬貨は Quater と呼ばれるし.彼らは 25とか5が好きなのです.

 同じ理由でこの国にも2000ペセタ札があります.意外に便利です.しかし日本人は2つずつ/2つわりではなくて,5,10をひとまとまりに考える.算数・数学教育が行き届いているからだ,というはなしもありますが,それはさておき,こうした違いが日本の二千円札の不人気の1つの理由なのではないかと思います.

 来年にはもうユーロ紙幣・硬貨が使われるため,こういうものもやがて姿を消すことになるでしょう.

Olympic Stadium [2000-2001 in Barcelona]

バルセロナの街は1992年に開かれたオリンピックを機に,大きく生まれ変わりました.マラソンの森下,有森両選手が駆け抜けた「モンジュイックの丘」はそのメイン会場であり,今は市民の憩いの場.訪れる人もたくさんあります.

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これがバルセロナ・オリンピックのメイン会場・モンジュイックの丘にあるオリンピックスタジアムです.ここが陸上のメイン会場となり,マラソンのスタート・ゴールもここでした.今は最近日本から西沢明訓選手が移籍し,早速活躍しているサッカークラブ「エスパニョール」の本拠地です.

Hospital Sant Pau [2000-2001 in Barcelona]

どうもバルセロナというとガウディと相場が決まってしまう感じがあります.確かにガウディのオリジナリティはすごいと思う.でもその時代,つまり19世紀末から20世紀初頭にかけて,他に見られないすごい芸術がここカタルーニャでも花開いていたのです.建築におけるその1つの頂点がガウディですが,他にも見るべきものがたくさんあります.
 このオスピタル・サン・パウは,ドメネク(・イ・モンタネール)の代表作の1つです.本当はカタルーニャ音楽堂を紹介したいのですが,現在改装中であり,また街の中心部のごみごみしたところにあって,非常に写真を撮りにくいので,こちらを紹介します.ちなみに,すぐ近くにあるガウディのサグラダ・ファミリアにはたくさんの人が訪れるのに,ここにはあまり観光客の姿はありません.このサイトをご覧になった皆さん,サグラダ・ファミリアから少しだけ足を延ばして,ここも見てはいかがでしょうか.


 ちなみに,この作者のドメネクはガウディよりも3つか4つ年上ですが,ガウディが入学したときにはバルセロナ建築学校の先生だったようで,政治的には大きな力を持っていたようです.一応師弟ですが,ある意味ではライバルになった,というような話もあるようです.是非ご自身で調べてみてください.

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Hospital Sant Pau の正面玄関です.ちょっと違うけど,東京の聖路加病院を思い出しました.

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この病院の建物から中庭まで,そのすべてが統一的に立てられています.

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中央の棟です.とてもおしゃれですね.

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正面玄関から見ると,ちょうどガウディ通りの向こうにサグラダ・ファミリアが見えます.何か挑発的な感じ.


 

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