Staropramen (Pivo 5/5) [チェコのビール]
プラハ市内で造られているビールもたくさんありますが,一番多く目にするこのStaropramen を忘れることは出来ないでしょう.
よく見えますか? なにしろ,脇の通りがこの名前.強引に日本語にすれば「ビール醸造所通り」かな
もちろん,レストランに行って飲みました. さすがは醸造所にあるレストラン,他で飲んでもこのビールは素晴らしいですが,ここでの味は格別でした.
場所は Smichov 駅からトラム12番で少し北へ.この建物の目の前に止まります.日本のガイドブックにはあまり書いていないようですし,少し行きにくいのですが,お薦めです.
追記: プラハでは,最高のビールとして Plzensky Prazdroj を。チェコ国内で最も売れているビールとして Gambrinusを。そして地元 Praha のビールとしてはこの Staropramen をよく飲みました。お土産に買ってきたグラスは,帰国後13年経った現在でも,毎日の晩酌に使っています。
(2013.10.13)
Pivovarsky Dum (Pivo 4/5) [チェコのビール]
プラハの町中に,まさにPivovarsky Dumと 銘打った小さい醸造所があります.「醸造所隣接のレストラン」が売りで,職場から近いので,何度か行ってみました.
街の中心・ヴァーツラフ広場から歩いて10分ぐらいのところにこのミニ醸造所兼レストランがあります.ここは地元の人たちが行く色々なお店がゆったりと並び,トラムがひっきりなしに通る大通りに面しています.
普通の黄色い Svetly だけでなく,もちろん黒ビール Tmave もあります.それらをMixしたものも出してくれます.
ビールは,最後の濾過をしていないので,少し濁ったものです.こうしたものを飲むことが出来るのは,醸造所が同じ建物の中にあるからです.
街の中心・ヴァーツラフ広場から歩いて10分ぐらいのところにこのミニ醸造所兼レストランがあります.ここは地元の人たちが行く色々なお店がゆったりと並び,トラムがひっきりなしに通る大通りに面しています.
普通の黄色い Svetly だけでなく,もちろん黒ビール Tmave もあります.それらをMixしたものも出してくれます.
ビールは,最後の濾過をしていないので,少し濁ったものです.こうしたものを飲むことが出来るのは,醸造所が同じ建物の中にあるからです.
Mestan (Pivo 3/5) [チェコのビール]
この画像をご覧いただいて気づくことはないでしょうか.これはなんと1.5リットルのぺットボトルに入ったビールなのです.日本では私は少なくとも見たことがありません.この国では缶は価格がとても高く設定され,またガラスビンはデポジット制が徹底しています.ペットボトルもどうやらリサイクルをしっかりやっているようなのですが.
このビールは Branik 同様,価格としては大衆的な価格です.そしてその割にとても旨い.だからそれだけでも Branik と並べたいのですが,それ以上にこのボトル.つまりビールはもって歩いて飲むものなのです.実際これを購入したのは,住まいの裏に広がる「ストロモフカの森」の入り口にある Potraviny (食品中心のコンビニみたいなもの).つまり人々はそこでこれを買って,森へピクニックに出かけるのです.
ビールは液体のパン.だからパンと同様にピクニックに持っていくのが当たり前.しかも1.5リットルのボトルだから,少しずつ飲んであとはふたを閉める.もちろん冷やしてぐっと飲むのがおいしいのですが,そうした楽しみ方だけでなく食事の一部なのです.こうしたチェコ人の文化を感じたのでここに紹介しました.
ちなみにこの画像からおわかりいただけるように,このビールの銘柄は,Mestan ではなく,Mest'an, eとsにチェックがついていて,発音からすると Mieshtchan と書いた方がおわかりいただけるかも知れません.チェコ語の知識が薄いので,この辺で勘弁してください(笑).
Plzensky Prazdroj (Pilsner Urquell) 工場見学 (Pivo 2/5) [チェコのビール]
7月22・23日を利用して,Plzenにいってきました.メインはこのビール博物館&工場見学.ついでに味見も.とても興味深い日を過ごすことが出来ました.
多くの方がご存じと思いますが,このPlzensky Prazdroj (プルゼーニュスキー・プラズドロイ)は,ドイツ・ミュンヘンから1842年に導入された低温下における「下面発酵」という醸造技術が,この土地の麦・ホップ・水・風土とうまく調和し,また人々の大きな努力によってまさに花開いたその元祖のビールです.今日「ピルスナービール」と呼ばれるビールが,世界の大きな勢力となっていますが,その「ピルスナー」とはこのPlzen(プルゼーニュ)という街のドイツ名,Pilsen(ピルゼン)の,という意味です.
その重厚な,しかし爽やかで飲み越しのいいビールは,飲んだ人すべてが世界最高のビールであるというでしょう.麦と水とホップだけから繰り出されるこの味は本当に忘れられないものです.
ちなみに,このビール,特にバリング度(最初にモルトからとる麦汁を水でわったときの麦汁濃度)が12%のもの(Prazdroj ではその下は10%,一般に12%を越えるものは少ない)は,のどが渇いたから一気に飲む,というような飲み方はもはや出来ず,むしろパンの代わりに少しずつごくごく飲む,というのがちょうどいいようです.たくさん飲むとものすごくのどが渇くので,のどを潤すにはむしろ良くないかもしれません.しかし歴史的に見ると,キリスト教では「ビールは液体のパン」として重要な役割をしています.ワインはキリストの血,パンはキリストの肉,ビールは液体のパン,です.実際,修道院などでは断食期間に水の代わりのビールで栄養を補給していたという話もあり,時代によっては醸造の許可が教会関係だけに与えられていたり,また教会が免許の交付権を持っていたり,というもありました.
工場に行ってみると,一面モルトを煮出している匂いがして,あ~あ,麦だぁ,という感じがします.世界中から年間5万人もの人が訪れるというこのビール博物館共々,我々ビールのみにも,またそうでない人にとっても大変興味深いものだと思います.
このページの写真も,クリックすると大きな原版が見られるようになっています.良かったらそちらもご覧下さい.
これが Plzen旧市街にある「ビール醸造博物館」です.昔実際にビールの醸造所であり,パブとして使われたこともある建物で,ビールの醸造の道具から昔の衣装,ビアホールの内装,また地下にはその昔氷を入れて冷蔵庫にしていた貯蔵倉もあり,とにかく見るところはたくさんあります.
これは Plzensky Prazdroj (Pilsner Urquell) の会社のバックアップで運営されています.中にはいると解説書を貸してくれます.日本語の解説書もあります.
この入り口を見ると,いかにも醸造所かパブですね.中には
Urquell の日本での広告もあります.はっきりはわかりませんが,印刷の感じからすると1960年代ではないかと思います.日本での商標登録証ということで
Urquell の商標登録の証書があるのですが,ちょっと意味の分からないところがあって,若干謎です.
残念! Plzensky Prazdroj の工場の正門(Historical gate)です.ちょうど改装工事中で肝腎の所が見られませんでした.旧市街の中心から5分ぐらいのところです.
この Gateが壁画にしてありました.
これがあの工場です.大きな写真をご覧下されば,左の方に Prazdroj と書いてあることがわかります.
これは前の写真の右側に当たるところです.今は使っているのかどうかわかりませんが,Gateを通ってこの屋根の下まで鉄道の線路が引かれており,昔はそれを使って各地へ輸送していたことがわかります.
12時半集合で,ビデオ上映の後工場内の見学ツアーがあります.最初に大きなボードで Prazdroj の製法について説明があり,その後工場内の見学,ついで地下の発酵貯蔵用の倉を見学です.とても寒かった.でもその温度の下であのようなリッチなビールができあがるのです.まさかいいといわれるとは思わなかったので,全然写真を撮りませんでしたが,他の人が聞いたらOKが出たのでついでにとって見ました.この中でちょうどビールが発酵中です..
奥に見えるのが給水塔,その奥には,今は合併によって同じ会社になってしまった,おそらくシェアはNo.1のビール・Gambrinus の工場があります.同じ敷地内で造るものでも,l説明係の人が,completely different! と言うぐらい,違う味がします.
場内入ってすぐに,このPrazdroj を飲ませてくれる Pivnice があります.
中では料理と Prazdroj, そして民謡バンド?の演奏です.この国ではこうしたブラスバンドの演奏にのせて歌ったり踊ったりというのがとてもポピュラーなようです.このバンドの編成は,Tp2, Altohorn 2, エレキBass,ドラムです.他で見たのは,これが少し人数が増え,クラリネットが2本入り,エレキベースがテューバと置き換わったようなバンドでした.もちろん,しこたま飲んだくれてきました.
なぜあなたはピルゼンに行かないのですか?
多くの方がご存じと思いますが,このPlzensky Prazdroj (プルゼーニュスキー・プラズドロイ)は,ドイツ・ミュンヘンから1842年に導入された低温下における「下面発酵」という醸造技術が,この土地の麦・ホップ・水・風土とうまく調和し,また人々の大きな努力によってまさに花開いたその元祖のビールです.今日「ピルスナービール」と呼ばれるビールが,世界の大きな勢力となっていますが,その「ピルスナー」とはこのPlzen(プルゼーニュ)という街のドイツ名,Pilsen(ピルゼン)の,という意味です.
その重厚な,しかし爽やかで飲み越しのいいビールは,飲んだ人すべてが世界最高のビールであるというでしょう.麦と水とホップだけから繰り出されるこの味は本当に忘れられないものです.
ちなみに,このビール,特にバリング度(最初にモルトからとる麦汁を水でわったときの麦汁濃度)が12%のもの(Prazdroj ではその下は10%,一般に12%を越えるものは少ない)は,のどが渇いたから一気に飲む,というような飲み方はもはや出来ず,むしろパンの代わりに少しずつごくごく飲む,というのがちょうどいいようです.たくさん飲むとものすごくのどが渇くので,のどを潤すにはむしろ良くないかもしれません.しかし歴史的に見ると,キリスト教では「ビールは液体のパン」として重要な役割をしています.ワインはキリストの血,パンはキリストの肉,ビールは液体のパン,です.実際,修道院などでは断食期間に水の代わりのビールで栄養を補給していたという話もあり,時代によっては醸造の許可が教会関係だけに与えられていたり,また教会が免許の交付権を持っていたり,というもありました.
工場に行ってみると,一面モルトを煮出している匂いがして,あ~あ,麦だぁ,という感じがします.世界中から年間5万人もの人が訪れるというこのビール博物館共々,我々ビールのみにも,またそうでない人にとっても大変興味深いものだと思います.
このページの写真も,クリックすると大きな原版が見られるようになっています.良かったらそちらもご覧下さい.
これが Plzen旧市街にある「ビール醸造博物館」です.昔実際にビールの醸造所であり,パブとして使われたこともある建物で,ビールの醸造の道具から昔の衣装,ビアホールの内装,また地下にはその昔氷を入れて冷蔵庫にしていた貯蔵倉もあり,とにかく見るところはたくさんあります.
これは Plzensky Prazdroj (Pilsner Urquell) の会社のバックアップで運営されています.中にはいると解説書を貸してくれます.日本語の解説書もあります.
この入り口を見ると,いかにも醸造所かパブですね.中には
Urquell の日本での広告もあります.はっきりはわかりませんが,印刷の感じからすると1960年代ではないかと思います.日本での商標登録証ということで
Urquell の商標登録の証書があるのですが,ちょっと意味の分からないところがあって,若干謎です.
残念! Plzensky Prazdroj の工場の正門(Historical gate)です.ちょうど改装工事中で肝腎の所が見られませんでした.旧市街の中心から5分ぐらいのところです.
この Gateが壁画にしてありました.
これがあの工場です.大きな写真をご覧下されば,左の方に Prazdroj と書いてあることがわかります.
これは前の写真の右側に当たるところです.今は使っているのかどうかわかりませんが,Gateを通ってこの屋根の下まで鉄道の線路が引かれており,昔はそれを使って各地へ輸送していたことがわかります.
12時半集合で,ビデオ上映の後工場内の見学ツアーがあります.最初に大きなボードで Prazdroj の製法について説明があり,その後工場内の見学,ついで地下の発酵貯蔵用の倉を見学です.とても寒かった.でもその温度の下であのようなリッチなビールができあがるのです.まさかいいといわれるとは思わなかったので,全然写真を撮りませんでしたが,他の人が聞いたらOKが出たのでついでにとって見ました.この中でちょうどビールが発酵中です..
奥に見えるのが給水塔,その奥には,今は合併によって同じ会社になってしまった,おそらくシェアはNo.1のビール・Gambrinus の工場があります.同じ敷地内で造るものでも,l説明係の人が,completely different! と言うぐらい,違う味がします.
場内入ってすぐに,このPrazdroj を飲ませてくれる Pivnice があります.
中では料理と Prazdroj, そして民謡バンド?の演奏です.この国ではこうしたブラスバンドの演奏にのせて歌ったり踊ったりというのがとてもポピュラーなようです.このバンドの編成は,Tp2, Altohorn 2, エレキBass,ドラムです.他で見たのは,これが少し人数が増え,クラリネットが2本入り,エレキベースがテューバと置き換わったようなバンドでした.もちろん,しこたま飲んだくれてきました.
なぜあなたはピルゼンに行かないのですか?
Branik (Pivo 1/5) [チェコのビール]
最初にこのビールについて書くのは,2つの理由があります.こちらでお世話になっているある方から,アサヒビールがここチェコで現地生産を開始することになった,という話を聞き,しかもその未発売の試作品を飲ませていただきました.正直に言えば,私は日本のアサヒ・スーパードライは好きではありませんが,その飲ませていただいたチェコ産アサヒ・スーパードライは日本のそれとは全く違って,やはりチェコのビールなのです.日本食レストランを中心にヨーロッパ展開するというウワサなのですが,日本食&ヨーロッパの風土&ヨーロッパ人の好みからトータルで判断して,この味にしたのだろうと思います.さらに聞いた話では,アサヒビールが海外の他の地域で現地生産をするには,指導を初めてから1年も2年もかかったそうですが,ここチェコのビール工場は技術力が高く,技術者が一人でやってきてわずか2ヶ月で,思うような味を作り上げたとか.その工場は自前のものではなく,現地のビールメーカーのものをある時期借りて生産するもので,それについてアサヒビールのHPを見たところ,この Branik というビールの工場だということがわかりました.プラハの近くだと聞いていたのですが,地図ですぐにわかる,市の中心部からトラムで15分ぐらいのところに Branik というところがあります.多分そこのビールだと思い,休日に見物に出かけてみたのでありました.
もう一つの理由は,まず行く前にその Branik というビールを飲んでみようと,おもっていたところ,ちょうどスーパーで並んでいるのを見つけたのです.しかも驚いたことに,一番高いとして知られている Plzensky Prazdroj(Pilsner Urquell) が日本円で45円(!)ほどだったのに対し,この Branik は何と15円!ところがばっちり日焼けしたおじさんたちが,それをどんどん買っていくのです.これをみて,それじゃあ味見しなきゃ,と買ってみたのでした.
もちろんこちらは物価・賃金の水準が低いので,そのまま日本円に換算して考えることは意味がありませんが,Plzensky Prazdroj と比べて3分の1とはいかにもびっくりです.そこでその味について.
味もびっくり.おそらく材料に使う麦汁の量が違うから値段が違うのでしょう,味は Plzensky Prazdroj よりもずいぶん薄いのですが,ところが美味い.ホップの効き方とのバランスが絶妙で,これなら飲みたいと思うビールでした.前に,モルト100%のビールはカリウムが多すぎるため,のどが渇き,栄養のバランスを崩してしまう,という話を聞いたことがありますが,そうでないビールとして,このうまさ,また値段のこともあり,人々に長く愛されているのだと思います.
市内からトラム3,16,17番に乗って,16番の終点が Nadrazi Branik. ここは国鉄 CD の駅があり,また16番のターミナルが構外へのバスターミナルとなっています.国鉄の駅を右に見ながら,中心部へ戻るように行くと,国鉄の線路の向こう側にお城のような建物が見えます.それがこの Branik の工場でした.そしてよく見ると,工場の中に鉄道の線路が引き込まれています.ということは,ここで作ったビールを,プラハの中心部また各地へ運んだのでしょう.今はどうだかわかりませんが.
Pivovar Branik 正面入り口
Branik の工場は意外に有名でした.昔からあるこの工場は,建物を見るだけでもとても素敵です.Branikというのはこのあたりの地名にもなっているわけですが, おそらくもともと山の名前だと思うのですが,詳しいことを知っている方があったら教えてください.
Branikってこんな瓶です。
もう一つの理由は,まず行く前にその Branik というビールを飲んでみようと,おもっていたところ,ちょうどスーパーで並んでいるのを見つけたのです.しかも驚いたことに,一番高いとして知られている Plzensky Prazdroj(Pilsner Urquell) が日本円で45円(!)ほどだったのに対し,この Branik は何と15円!ところがばっちり日焼けしたおじさんたちが,それをどんどん買っていくのです.これをみて,それじゃあ味見しなきゃ,と買ってみたのでした.
もちろんこちらは物価・賃金の水準が低いので,そのまま日本円に換算して考えることは意味がありませんが,Plzensky Prazdroj と比べて3分の1とはいかにもびっくりです.そこでその味について.
味もびっくり.おそらく材料に使う麦汁の量が違うから値段が違うのでしょう,味は Plzensky Prazdroj よりもずいぶん薄いのですが,ところが美味い.ホップの効き方とのバランスが絶妙で,これなら飲みたいと思うビールでした.前に,モルト100%のビールはカリウムが多すぎるため,のどが渇き,栄養のバランスを崩してしまう,という話を聞いたことがありますが,そうでないビールとして,このうまさ,また値段のこともあり,人々に長く愛されているのだと思います.
市内からトラム3,16,17番に乗って,16番の終点が Nadrazi Branik. ここは国鉄 CD の駅があり,また16番のターミナルが構外へのバスターミナルとなっています.国鉄の駅を右に見ながら,中心部へ戻るように行くと,国鉄の線路の向こう側にお城のような建物が見えます.それがこの Branik の工場でした.そしてよく見ると,工場の中に鉄道の線路が引き込まれています.ということは,ここで作ったビールを,プラハの中心部また各地へ運んだのでしょう.今はどうだかわかりませんが.
Pivovar Branik 正面入り口
Branik の工場は意外に有名でした.昔からあるこの工場は,建物を見るだけでもとても素敵です.Branikというのはこのあたりの地名にもなっているわけですが, おそらくもともと山の名前だと思うのですが,詳しいことを知っている方があったら教えてください.
Branikってこんな瓶です。