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グランド・デザイン(1) [社会の問題について]

たまには過激な,批判を受けそうな話でも書いてみようと思う。

このところ,政権交代がどうのこうのという話で世間は賑やかである。その話を見ていて,こんなことが目にとまった。

配偶者控除の廃止 & こども手当の拡充


特にこの「配偶者控除」についての反対意見を見た。
失礼ながら,情けない気がした。既得権の保持を声高にいう話である。曰く

  「専業主婦の仕事を軽んじるのか?」

全く愚なる意見としか言いようがない。そもそも,配偶者控除は

成人男子は結婚して妻を養うのが当然だ

という発想から始まっている。その上で,妻や子どもを養っている人はその点で独身者と比べて優遇されるべきだというのがその元々の趣旨である。つまり,家父長制の名残があり「女は結婚したら家庭にはいるべき」という社会通念に応じて作られた制度である。

今の世の中は全く違うと言っていいだろう。昔と比べて家事の負担は軽減された。一方で労働力人口は(第2次産業では余り気味ではあるが)これからどんどん不足していく。これからの世の中は男女ともに社会の労働力として必要とされているのである。そして同時に子育て支援のための制度も必要なのだ。経済的な支援,保育などの環境面の支援などすべきことがたくさんある。

それを思うと,年収100万円(前後)にある「主婦パートの壁」など取り払われるべきであるし,女性もどんどん外で働けるように社会を作り替えていく必要がある。

さらに言おう。今の子どもたちは将来年金などの形で年長者を養ってくれる納税者となる。失礼ながら,子どもを育てていない人は,養ってもらうだけの立場になるのだ。もちろん事情や主義主張も認めなくてはならないし,それを悪く言うものではないが,同じ待遇であっても子育てしている人としていない人では大きな差がある。

社会保障を受ける側の,所得控除を受ける側の権利主張は結構だが,それを誰が負担するのか。
負担するのは今の子どもたちであり,それを育てている親である。

誰かが大きな声でこういう号令をかけなくてはならないのに,いわゆるマスコミは全く尻込みしている。
はっきり言って欲しい。

 
配偶者控除存続を強く言うのは,既得権を主張するだけの亡国の徒である

どこに行っても同じようなことがある。同様の話はまた明日書く。
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コメント 2

ゆうくんパパ

配偶者控除は「既得権益」なのか。
よく考えてみよう。
国税庁の申告j納税者の統計によれば、配偶者控除の適用比率がもっとも高いのは所得200~250万円の層で44%。
一方、所得5000万円超の層では25%しかない。
金持ちの奥さんは、本人もキャリアウーマンなのか、旦那の会社の役員になっているのか、そういう人が多いんでしょう。
所得200万円の人は、「働かなくても食べていけるから専業主婦してる」よりも「働きたくても事情があって働けない」人が多いにちがいない。
「既得権益」とかレッテル貼って、結局、貧乏人が苦しむような増税をしようとしているとしか思えない。

by ゆうくんパパ (2009-08-18 13:06) 

sobu

ひさびさに昔の記事を見ていたら、こんなレベルの低いコメントが付いていたのに気付いた。

「申告納税者」というのにはいろいろいるが、そこには自営業が多い。給与所得をメインとするいわゆるサラリーマンが人数でも納税額でも多くを占めるわけであり、そこを見るべき。

  所得200万円の人は・・・「働きたくても事情があって働けない」人が多いにちがいない

そういうケースはもちろんあると思うが、こういうレベルの低い議論を平気で書く、しかも匿名で、というのを見て、教育の必要性を感じた。

by sobu (2013-12-15 09:57) 

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