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グランド・デザイン(2) [教育について]

昨日の話の続きだが,今日は教育について。

長男は中1である。学校の都合で1学期の中間テストがなかったようで,先日初めて成績を見た。

長男の通う学校は市内中心部の学校である。岡山で最も優秀な学校ではないものの比較的恵まれているようには思っているのだが,成績表に合わせて配られた成績分布表を見て愕然とした。

100点満点で,1ケタ台というのがずいぶん多いのである。

例えば数学であれば,そういうことは理解できるが,英語などでも同様の傾向なのだ。あわてて教科書を見てみた。どうも私自身が中学生の時と比べると全く別のものである。いわゆるガチガチ文法をやるのではなく,どちらかというと会話を覚えていくような内容である。それに文句はないが,この方向から学ぶには,反復練習をたくさん繰り返さなくてはならない。それをたくさん重ねてどんどん読み書きできるようにして,後から文法的に解説を加える。

しかし,英語は週にわずか3時間しかない。

これでは出来るようになるわけがない。中1の英語は誰にでもついて行けるものでなくてはならないはずなのに,1ケタ台があれほど多いとは。担当の先生に問題があるとは思われない。だが時間が足りない。

土曜を休みにし,週2回は5時間の日がある。私自身の頃と比べると確かに授業時間が2割少ない。しかも総合的な学習の時間が2時間ある。

こんなことをしていて,子どもたちに力を付けることなど不可能である。ところが「英語は小さいときからの方が良い」などという論理から,小学校に英語を導入するのだという。結局小学校では他の教科に充てていた時間を削って英語に当てるのだ。もちろん小学校も授業時間が昔より2割少なくなっての上でのことである。

大きな全体のデザインがないまま,あちこち継ぎ接ぎでカリキュラムを作っている。そんな状況で結果は期待できない。

高い立場から全体を見渡して世の中を作るのが明治以来官僚組織がやってきたことだと思っているのだが,こんないい加減なものしか作れないのなら,役人など要らない。

明日も話を続ける。
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