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信託経営 [社会の問題について]

近所のおじさんが,テレビで語ってた。

テレビ東京系列 「カンブリア宮殿」2010.9.6 地方公共交通の救世主 両備ホールディングス 社長 小嶋光信(こじま・みつのぶ)氏

赤字だったローカル私鉄・和歌山電鐵貴志川線の経営を再建したことで,全国的に有名になった人である。小嶋氏の名前や和歌山電鐵の鐵が旧字体であることを知らない人でも,「たま駅長」の話は聞いたことがあるのではないか。

この和歌山電鐵を皮切りに,各地のローカル交通の経営再建を行ってきた小嶋氏については,前にも同・テレビ東京系列「ガイアの夜明け」でも紹介されていたが,この日の番組によると,現在小嶋氏はグループ44社の社長を務めるという。なぜそんなことが出来るのだろうか。

小嶋氏は言う。

全部の会社の経営のすべてを自分が仕切ることなど出来ない。現場の執行責任者とは,基本方針についてじっくり話した後は,そのすべてを任せるのだという。時々しっかりとした報告を受け,責任は自分がとる。そういう形でなくては企業はやっていけないのだと。

こんな手法を「信託経営」と呼ぶのだそうだが,人々の力を十分に発揮させるための方策としてすばらしいと思う。

それに比べて我が社。独立法人となってもやはり役人系である。先般もお上の通達があったとかで,余計な書類をよそから取ってきて,また書面を作って出せという。なんでも話は,家族の扶養手当を,配偶者の勤務先と両方から受け取る不正受給があったため,それを防ぐための措置だとか。

こういう性悪説に則ってやれば,上から下までとりあえず責任を取らなくても済む。考え得る範囲で必要な措置は講じたのだから,という言い訳ができる。だがその言い訳のために,どれだけの教員がどれだけの時間的な労力を割かなくてはならないのかということが念頭にない。それを時給計算してみたこともないだろう。しかもそれだけですべての問題点がクリアされるわけではない。

日本はどこに行っても暗い話ばかりだ。経済の現状も確かに楽ではないが,景気は「気」であって,その大きな部分は気持ちの問題である。しかしこんな管理主義が蔓延していては,気分が良くなるはずもない。

ちなみに。
「近所のおじさん」呼ばわりしたが,小嶋氏の自宅は拙宅から最寄りのバス停に行く途中にあり,氏はいくつかあるオフィスへの通勤途中や散歩に拙宅の前を通る。さらにどうでも良いが,岡山県在住者としては全部で5人しか確認していない,同じ中学校の出身でもある。
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