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日本で最初に「うざい」と言われた教師 [日本語について思うこと]

学生の現状と就職のことを考えたとき,こういう物言いを続けているのでは採用してもらえないだろうと思って
Sobuの嫌いな言葉
というのを書いて公開していたのだが,年々学生の状況が変わってくるので,更新が追いつかないままになってしまって削除してしまった。

もちろん日々学生に指導はしているわけで,例えば先日も挨拶として私に
お疲れさんです
と声をかける学生がいたので,目上の者に向かってお疲れさんはないだろう,学生に労ってもらう必要性はない,という話をしたところである。

そんなこんな思っているうちに,
デキる上司は褒め方が凄い (角川oneテーマ21)

デキる上司は褒め方が凄い (角川oneテーマ21)

  • 作者: 日本語力向上会議
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2008/07/10
  • メディア: 新書


こんな本が出ているので思わず買ってしまった。そして笑いながら40分で読破した。
最初に出ているのが,「『うざい』というのをやめよう」だった。

日本で最初に「うざい」と言われた教師は私だろうと思っている。別に威張ることではないのだが。
そもそも「うざい」「うざったい」は,東京都多摩西部~川崎市北西部のあたりの方言で,雨上がりで濡れている深い草むらに素足で入った時の感じという意味だったそうだ。

そこから今のような形に発展させたのは,私が岡山大学に来る前に勤めていたこの学校である。さまざまな流行の発信地であるこの学校で,20年ほど前に生徒たちが使いだした表現。色々と口うるさくものをいう数学教師に生徒が「うざ」と一言で切って捨てたのがそのころである。

まあ高校生なんてのはそんなもの。それ自体をとがめるべきとは思わなかった。しかし問題は表現そのものよりも,何でもかんでも「うざい」で片づけてしまう,画一的なものの見方が問題なのだと思う。

他にもいろいろある。私もどちらかというと「言葉狩り」の形でこの話を書いてきたが,その言葉を使っている背景にあるものの見方や考え方の方が重要なのだ。

しかしこんな本は意外に重要だ。確かに古臭い話なのだが,就職試験はその古臭い相手にアピールして採ってもらう話なのだし,まあ多くの人が読んでくれることを願うところである。


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