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語順訳ってなに? [英語を勉強する?]

もう来年度のことを考えなくてはならない。気になっているのは英語(教養科目)を担当することだ。テキストは W.V.Quine の Elementary Logic という易しい本で,読んでみて楽勝だと思ったので選んだのだが,どうも学生達には厳しいらしい。なぜ彼らが読めないのか。その大きな原因は
英文和訳をする習慣がある
ことなのではないかと思っている。実際,3,4年次生のゼミで英語のテキストを使っていると,「まず訳すと・・・」と言う学生が多い。仮に何らかの形で日本語になっていても,だからといってわかるわけではないのだ。それに,その訳文を作るのに大変な苦労がいるようだ。

よく聞く話として
後ろから訳せ
などというのがある。確かに日本語に直すときにはそういう風になることが多い。しかしそれで本当にきちんとした日本語になるのだろうか。それにそんなことをしたら,どうやって英語をしゃべれるようになるのだろうか。
日本語で考え,後ろから順に英訳して?

考えられない。そんなことが出来る人がいたら,すごいものだ。

「Thinking in English」という語句を良く聞く。私が中学生のときに使っていた英会話のテキストもそんな題だった。しかし私も,そんなことを言ったって・・・と思っていた。

何かの本で「後ろから訳してはいけない」「そのままの順に読め」というのを読んだ。それをやってみてから,ずいぶん英語が使えるようになった。最近,それをはっきり説明してくれているのがこの どんぐり倶楽部 のサイトである.

ここには「語順訳」について解説されている。この習慣が付いているだけで難しい英文に取り組めるようになる。高等学校でさんざんやらされるような難しい英文和訳の練習は要らない。このサイトにあるような「英語の語順を変えない」日本語訳で充分である。そしてそれを使う習慣が逆に英語で話すときに生きるのだ。もちろん和文英訳でも,である。

私が「英語」の授業で言うのは,「中学レベルで充分」ということである。実際,高校で扱う難しい英文和訳は,実は「英語の」勉強ではなく「日本語の」「教養の」勉強であることが多い。

たとえば,よく使う単語 see 。

1. 日本語の訳語は一体何種類あるのだろうか。
2. それを全部覚えなくてはならないのだろうか。
3. たくさんある訳語を逆に使いこなせるのだろうか。
4. その訳語だけで足りるのだろうか。

私にはこの全ての質問に答えられない。私は, see とあれば,「だいたい見ることなんだ」と考えている。そこから派生して「見える」「見つかる」「判明する」「わかる」等々,違う日本語の訳語が考えられるが,それはその時の状況によって日本語で考えればいいのだ。

語順訳になっている妙な日本語を普通の,状況にあった日本語に直すことは別の勉強だろう。すくなくとも英語で書かれたテキストの「内容を」勉強したいと思っている人にとっては,あまり必要でない。

(大昔に書いた内容を少しだけ書き換えてアップ)


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●どんぐり倶楽部

●お久しぶりです。現在、語順訳(正確には語句順訳となりますが「語順訳」としています)は下記に提供中です。中学生が実際に使っている教科書(ニュークラウン)です。
参考にどうぞ。

http://plaza.rakuten.co.jp/minerin/diaryall

by ●どんぐり倶楽部 (2010-02-05 06:45) 

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