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近頃の若者はバカだ [社会の問題について]

昔から言われているというこの言説。だから言っちゃいけないなんていう話も聞く。
だけど私もそのとおりだと思う。 

さらにいうと,その昔は
最近の若者の考えることはダメだ
だったと思うが,今は考えている中味ではなく
そもそも考えているかどうかが問題
だという気もする。しかしそれだからこそ教育しやすいと思う。
考えることは大切なんだ,苦しいけれどそれ自体も含めて人生の喜びなんだ
ということをしっかり年長者が自らを手本として見せていけばいいのである。もちろん,すでに色々なことを考えている若者たちは少なからずいて,彼らの言い分には傾聴すべきことはたくさんある。私の身の回りにいる学生たちなどでもちゃんとそうやって大人が導いてやれば,その個人なりの立派な考えを持つことが出来る。実際,そうやって彼らに接していると触発されることはたくさんある。あとはこちらがそれを感じるだけの力があるかどうかに問題が移る。

その点で,4/26付朝日新聞に掲載された 赤木智弘氏 の論は急所を突いた素晴らしいものであったと思う。大雑把に言うならば,
年配の人が若者に対して,学び,考えるための機会も与えず,またそのための教育もせずにバカ呼ばわりするのは,自分たちの地位を安泰にするための言説であり,バブルを崩壊させ、こんな世の中にした方がよっぽどバカだ
という主張である。その通りだ。年長者はそれだけ長く生きて色々な事物を見て考えてきているはずである。だから知識も多く,考えも深まっているはずだ。だから公平に見て「若者がものを知らない,考えが浅い」のは当然である。年長者はそれを踏まえて社会を構成し運営していくべきである。私は学者世界にいるから実感しているとは言えないが,大学を卒業してすぐに企業に就職した友人たちは最初は口々に「オレは会社に何もしていないのにこんなに給料をもらってもいいのか?」と言っていた。しかしそれも半年も経たないうちに聞こえなくなった。すなわち彼らはその間に多くを学び,社会の(会社の)一員としてどんどん力を発揮するようになったのである。そして今は社会の中核として活躍していると言っていいだろう。すなわち彼らはそうやって教育を受ける機会を得たのだ。

しかし現代の若者はその機会を受けていない。私の世代はバブル前夜・機会均等法元年世代である。企業も上り坂で余裕があった。しかし「余裕があったら出来る」というのでは将来などあったものではない。実際,バブル期に大量採用した人員があふれているという話も聞く。

私は若者はバカだと思う。だがそれを引き上げて伸ばしてやり,自らを越える存在にし,将来は彼らに屈することが社会の発展に必要なことであり,年長者の使命であると思う。そしてこちらが老いた後は仕方なく若者に頼ることになる。「若い者の世話にはならない」などとうそぶく老人も多いが,こと経済的な話に限定すれば,大抵は社会的なシステムに守られて貯蓄ができているだけであって,その人個人の資質によるケースは多くない。

こういう状況を理解しようとしない年長者を差す言葉が 老害 である。
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