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ふざけるな、大阪府教委 [社会の問題について]

新年度の大阪府の教員採用試験の結果が出た。他の都道府県はとっくの昔に結果が発表になっているのに、大阪府教委は今頃である。

今春、我が岡山大学には、大阪府教委から受験者を推薦するように依頼が来た。うちの学生がそれを希望し、大学としてトップの公印を押した推薦状をつけて受けさせた。

大量の退職者があるため、大都市を中心として依然教員の数が不足している。そのため、いくつjかの都道府県等では優秀な教員の確保のためこうした制度を取っている。

大学が推薦する以上、その受験者は他の教員採用試験に受かってもこちらに必ず就職する。辞退はしない。だから試験では必ず合格させる。その代わりに、本当に自信を持って送り出せる人物にしか推薦状を書かない。それがお互いのgive&take, win-win の関係だ。もし不適切な者を推薦したら、次年度以降推薦枠が来ないばかりか、採用もしてもらえない可能性があるからこちらもいい加減なことはしない。互いにそれをフェアに守る。これが普通なのではないだろうか。

今回は私のところの学生がこの推薦を希望した。もちろん優秀な学生であり、現場の即戦力となるのは間違いない。だが大阪府については、前知事が妙な騒ぎを起こして以降、色々と大変である。最近も

教職員7人、勤務中に喫煙で給与返納 大阪府立高 2012.10.23 14:11 産経ニュース  大阪府立高校の教職員7人が勤務中にもかかわらず、校外で喫煙していたとして、府教育委員会が喫煙時間分の給与を返納させることが23日、府教委への取材で分かった。府教委は9月26日付で、7人を職務専念義務違反で訓告処分とした。  府立学校の敷地内については2008年4月、当時の橋下徹府知事が全面禁煙としたため、7人は外へ出てたばこを吸っていたとみられる。  府教委によると、12年7月に住民から「勤務時間中は喫煙して良いのか。報道機関へ映像で情報提供します」との通報があり、聞き取り調査の結果、教員5人と事務職員2人が認めた。  給与の返納額は、7人がそれぞれ自己申告した喫煙時間に基づいて算出。中には50万円を超える教職員もいるという。

という話題が出たばかりである。一方で残業しても手当を出しているわけではないのに。確かにある種の正論だろうとは思うが、どうにも息苦しい話だ。そんな雁字搦めの職場に教え子を送りたくないと思い、実はその学生から相談を受けたときに私は反対した。彼なら他のどこでも教員として採用されるという自信があってのことである。しかし本人には色々と思いがあったので、最終的には推薦することにした。

ここ数年、何人かの学生の推薦状を書いた。当然のごとく全員合格している。「必ず合格、採用辞退はしない」ものであったから、これまでは他の都道府県の受験は控えるように言ってきた。だが今年の学生は「それでも心配だから」と地元の県を受けた。

ところが。

驚くべきことに、しかも今頃の発表にもかかわらず、なんと不合格であった。

大学の自己推薦入試・AO入試のように、普通に受けたら合格しないようなヤツを送り出しているわけではない。今回もその受験者は別の県の採用試験にきちんと合格している。私が身びいきで言っているわけではない。もしその学生が私の言うことを聞いて地元の県を受けなかったら、と思うと背筋が寒くなる。

このような信義則違反を平気でする大阪府教委とは何者ぞ。

前知事が騒いで、反対側に振れすぎたのか、それとも元々そういうひどいヤツらの集団だったのかはわからない。いずれにせよあり得ない事態である。

数年後にはまた教員採用・冬の時代が来る。そのときまで知らん顔していれば、またこちらはヘーコラせざるを得ないからと,高をくくっているのだろうか。大阪府教委とはそんな組織なのだろうか。

それにしても岡山大学もバカにされたものである。


追記:内田樹氏のブログ記事  人々が「立ち去る」職場について
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