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呆れてものが言えない [社会の問題について]

今日は奇しくも国立大学入試の前期日程の試験日である。

その日に合わせたように出たこのニュースは,本当に日本の将来を暗くするものだと思う。

学生への「職業指導」、大学・短大に義務化へ 文科省
朝日新聞 2010年2月24日付け
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201002230502.html

そもそも職業学校である教員養成学部の我々には関係ないが,こんなことを大学に義務付けるとはいったい何を考えているのだろうか。

確かに大学を卒業して就職した若者の多くが3年以内にやめてしまうのは確かである。
しかしそこですべきことは,こういうことを義務付けることではなくて,大学別にでも調査して公表することなのではないか。

その上で社会的な批判が高まればその学校が自主的にこうした教育活動をするようになるだろう。
そうでない大学があってもいいと思うし,その結果「職業指導」をしない大学がつぶれても構わないのだ。

お上が強制することは学問の世界になじまない。

そもそも大学がそういう指導をしたからうまくいくとは限らないのである。
いずれにせよ大学は淘汰されていく。その中で,余計な義務を負わせることで大学自体の教育・研究力は明らかに損なわれる。

必修科目として何単位か取られてしまえば,その分学問的な教育がおろそかになる。
その分確実に効果が上がるならまだしも,職業指導の専門家などほとんどいないのである。
なんかそれらしき人を呼んで授業してもらう程度のことが関の山だろう。

結局苦労するのは,まじめにやってすでに色々な業績をあげている大学である。


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